【The Story of O.J.(ザ・ストーリー・オブ・O.J.)】の和訳:Jay-Z(ジェイ・Z)

今回は、Jay-Z(ジェイ・Z)「The Story of O.J.(ザ・ストーリー・オブ・O.J.)」の翻訳に挑戦したいと思います。

「The Story of O.J.」は、Jay-Z(ジェイ・Z)の13枚目のアルバム「4:44」に収録されてる曲です。およそ4年ぶりにリリースされたアルバムは売上も上々で、米国ビルボードでは見事に1位に輝き、UKアルバムチャートでも3位、オーストラリアでも3位と世界中でヒットしました。「The Story of O.J.」は曲・PV共に高い評価を受けており、2018年グラミー賞の最優秀レコード、ラップソング部門、ミュージックビデオ部門にノミネートされました。

ミュージックビデオはとても印象深い内容です。さらに、いろいろ謎めいた表現もあるので、出来る限り解読していきたいと思います。

タイトルの「O.J.」とは

「O・J・シンプソン」のことで、米国の元フットボールプレイヤーです。現役の時は名プレーヤーとして活躍し、引退後も俳優やコメンテーターとして活動していました。1994年元妻を殺害した容疑で逮捕されると、裁判での判決の間多くの注目を集め社会現象にまでなりました。

それでは、まずは聞いてみてください。

The Story of O.J.の基本情報

曲名:The Story of O.J.(ザ・ストーリー・オブ・O.J.)
アーティスト名:Jay-Z(ジェイ・Z)
発売日:2017年01月30日
収録アルバム:4:44

「The Story of O.J.:Jay-Z(ジェイ・Z)」の動画


youtubeより

ここから「The Story of O.J.:Jay-Z」の翻訳開始!

↓↓↓↓↓ ここから歌詞の翻訳です ↓↓↓↓↓

Skin is, skin, is
(肌の色は、肌の色は、)

Skin black, my skin is black
(肌は黒いの、私の肌は黒いのよ)

My, black, my skin is yellow
(私の…黒、私の肌は黄色)

【※黄色の肌とはビヨンセ(混色の肌)のことを指している】

Light nigga, dark nigga, faux nigga, real nigga
(肌の薄いニガーに濃い色のニガー、アホなニガーにリアルなニガー)

Rich nigga, poor nigga, house nigga, field nigga
(金持ちな奴、貧乏な奴、家で使われてる奴隷もいれば、農場で使われた奴隷もいた)

Still nigga, still nigga
(そうさ、皆同じ黒人さ)

I like that second one
(俺は二番目のような女が好きなんだ)

【※黄色の肌のこと、つまりビヨンセのこと】

Light nigga, dark nigga, faux nigga, real nigga
(肌の薄いニガーに濃い色のニガー、アホなニガーにリアルなニガー)

Rich nigga, poor nigga, house nigga, field nigga
(金持ちな奴、貧乏な奴、家で使われてる奴隷もいれば、農場で使われた奴隷もいた)

Still nigga, still nigga
(そうさ、結局皆同じ黒人なんだ)

O.J. like, “I’m not black, I’m O.J.”
(O.J.は曰く、「俺は黒人じゃない、O.J.さ」)

…okay
(…OK、勝ってにしな)

House nigga, don’t fuck with me
(家の中で使われてるニガーは言う、関わらないでくれと)

I’m a field nigga, go shine cutlery
(農場で使われてるニガーは、いつも食器を磨きに行く)

Go play the quarters where the butlers be
(家の中でヌクヌクと良い思いをしてる奴らのとこへ行くんだ)

I’ma play the corners where the hustlers be
(俺は街角の悪どもの溜り場に用がある)

I told him, “Please don’t die over the neighborhood
(俺は奴に言ったんだ「絶対にこの辺りで死ぬんじゃない」)

That your mama rentin’
(だって、そこはおまえのママが借りてるんだろ)

Take your drug money and buy the neighborhood
(ドラッグで稼いだ金を持って、その辺り一帯を買うんだ)

That’s how you rinse it”
(それが金の使い方ってやつさ)

I bought every V12 engine
(俺は、V12エンジンの搭載された車はすべて手に入れた)

【※12気筒エンジンのこと。ベンツ、フェラーリ、ランボルギーニなど】

Wish I could take it back to the beginnin’
(願うならあの時に戻れたらって思う)

I coulda bought a place in Dumbo before it was Dumbo
(まだ開発が入る前のダンボで不動産を購入しておけばよかったと)

【※ニューヨークにある地区:通称Dumboで、「Down Under the Manhattan Bridge Overpass」の略。】

For like 2 million
(当時で200万ドルで)

【※1ドル=112円換算で2億2,400万円程度】

That same building today is worth 25 million
(同じビルが今だと、2,500万ドルだぜ)

【※1ドル=112円換算で28億円程度】

Guess how I’m feelin’? Dumbo
(俺がどんな気分だったか分かるかい?ダンボのような気分さ)

Light nigga, dark nigga, faux nigga, real nigga
(肌の薄いニガーに濃い色のニガー、アホなニガーにリアルなニガー)

Rich nigga, poor nigga, house nigga, field nigga
(金持ちな奴、貧乏な奴、家で使われてる奴隷もいれば、農場で使われた奴隷もいた)

Still nigga, still nigga
(そうさ、皆同じ黒人さ)

Light nigga, dark nigga, faux nigga, real nigga
(肌の薄いニガーに濃い色のニガー、アホなニガーにリアルなニガー)

Rich nigga, poor nigga, house nigga, field nigga
(金持ちな奴、貧乏な奴、家の中で働く奴もいれば、農場で働く奴もいる)

Still nigga, still nigga
(そうさ、結局皆同じ黒人なんだ)

You wanna know what’s more important than throwin’ away money at a strip club?
(ストリップバーに行って金を投げることよりもっと大事なことを知りたいか?)

【※いろいろなPVでご覧になってる通り、音楽業界ではそういう風に金を使うのが美徳とされています】

Credit
(信用さ)

【※credit recordのこと。借り入れと返済を繰り返すことで信用が上がる】

You ever wonder why Jewish people own all the property in America?
(なんでユダヤ人がアメリカの富を独占しているか不思議に思ったことはないか?)

This how they did it
(それが奴らのやり方さ)

Financial freedom my only hope
(経済的自由、それが俺のただ一つの望みさ)

Fuck livin’ rich and dyin’ broke
(金持ちになって、破産して終わる人生なんてクソだ)

I bought some artwork for one million
(いくつか絵画を買ったんだ、全部で100万ドルだった)

【※1ドル=112円換算で1億1,120万円】

Two years later, that shit worth two million
(2年後、そのクソみたいな絵画は200万ドルの価値になった)

Few years later, that shit worth eight million
(数年後、それは8万ドルの価値にまでなったんだ)

I can’t wait to give this shit to my children
(このクソみたいな絵画を子供たちに渡すのを待ちきれないぜ)

Y’all think it’s bougie, I’m like, it’s fine
(これが金持ちの遊びに思えるか、それでいい、そういうことなのさ)

【※「bougie」は「金持ち、ハイクラスな」という意味のスラング】

But I’m tryin’ to give you a million dollars worth of game for $9.99
(でも、俺は100万ドルの価値のあるゲームをたったの9.99ドルで提供してようとしてるんだぜ)

【※ゲームとは「TIDAL」のこと。Jay-Zがオーナーの音楽配信サービス】

I turned that 2 to a 4, 4 to an 8
(俺は2を4に変えて、4を8に変えてきたんだ)

I turned my life into a nice first week release date
(リリース日の最初の週は俺の人生を最高のものに変えたんだ)

Y’all out here still takin’ advances, huh?
(おまえらはまだレーベルから金を借りてんのか、ん?)

Me and my niggas takin’ real chances, uh
(俺と俺のダチは本物のチャンスを掴んだんだぜ、ん?)

Y’all on the ‘Gram holdin’ money to your ear
(おまえらは返済しなきゃいけない金でも耳にでも当てておきな)

【※よくPVでラッパーが耳に札束を当てて電話のような格好をしてますね】

There’s a disconnect, we don’t call that money over here, yeah
(そんな金は何の意味もない、ここではそれを金と呼ばないんだぜ)

Light nigga, dark nigga, faux nigga, real nigga
(肌の薄いニガーに濃い色のニガー、アホなニガーにリアルなニガー)

Rich nigga, poor nigga, house nigga, field nigga
(金持ちな奴、貧乏な奴、家で使われてる奴隷もいれば、農場で使われた奴隷もいた)

Still nigga, still nigga
(そうさ、皆同じ黒人さ)

Light nigga, dark nigga, faux nigga, real nigga
(肌の薄いニガーに濃い色のニガー、アホなニガーにリアルなニガー)

Rich nigga, poor nigga, house nigga, field nigga
(金持ちな奴、貧乏な奴、家の中で働く奴もいれば、農場で働く奴もいる)

Still nigga, still nigga
(そうさ、結局皆同じ黒人なんだ)

曲の説明とまとめ

いかがでしたか?映像が少しハードだったでしょうか。
個人的にはディープでめちゃくちゃカッコいい曲だと思いました。特に最後の部分「There’s a disconnect, we don’t call that money over here, yeah(そんな金は何の意味もない、ここではそれを金と呼ばないんだぜ)」と、最近の若いアーティストを一喝してる部分なんかしびれますね。さて、この曲の意味は少し難しいかと思うので、できるだけ簡潔に語っていきたいと思います。

トラックの原曲「Four Women」と黄色い肌の謎

「The Story of O.J.」のトラックは、Nina Simone(ニーナ・シモン)「Four Women」が使われています。この曲はタイトルの通り4人の肌の色が違う黒人女性を紹介する内容の曲です。1人目は黒い肌の家政婦、2人目は黄色い肌の混血の女、3人目は褐色の肌の娼婦、そして4人目は茶色の肌の両親が奴隷だった女です。

Nina Simone – Four Women

曲中にでてくる「My, black, my skin is yellow(私の、黒、私の肌は黄色)」や、「I like that second one(俺は2番目が好きだ)」という箇所は、この曲の2番目の黄色い肌の女のことを言っています。そして、それは同様に混血である奥様ビヨンセのことを意味しているものでもあります。まぁ、浮気疑惑が耐えないJay-Zなので「やっぱり、おまえが一番だよ」と罪滅ぼしの部分もあると思います。

「O.J. like, “I’m not black, I’m O.J.” 」の意味は?

まずはフックの箇所から見てみましょう。原曲からインスピレーションを受けており、8人(4人+4人)の黒人を紹介しています。

Light nigga, dark nigga, faux nigga, real nigga
(肌の薄いニガーに濃い色のニガー、アホなニガーにリアルなニガー)
Rich nigga, poor nigga, house nigga, field nigga
(金持ちな奴、貧乏な奴、家で使われてる奴隷もいれば、農場で使われた奴隷もいた)
Still nigga, still nigga
(そうさ、結局同じ黒人さ)

このJay-Zのフックを見た上で、O.J.シンプソンの発言を聞いてみましょう。

O・J・シンプソン:The Story Of O.J.

O.J. like, “I’m not black, I’m O.J.”
(O.J.は言った「俺は黒人じゃない、O.J.さ」)

Jay-Zが言いたかったことは、どのような壮絶な人生を送ったとしても黒人は黒人であり、それを否定をするのは「違うんじゃないか」ということだと思います。その証拠に、このリリックの後に「…OK」と半分バカにしたような、または諦めたような言い方をしています。

全体としての感想

Jay-Zは、アメリカで成功して華やかな生活を送ったスターたちが落ちぶれていく姿にうんざりしています。曲の中では投資の話、金の使い方について言及している箇所が多くみられ、湯水のように金を無駄に使う輩を馬鹿にしています。特に投資の部分では、「金ってのはこういう風に増やすんだぜ」と忠告しているかのように感じます。

PVでは少し過激ながら「過去の黒人のイメージ」をかなり反映させています。例えば、「音楽好き、スイカを食べる、白人と黒人の席、洗濯をする女性像、ちびくろサンボなど」があげられます。「ダンボ」のような映像が出てくるのは、映画「ダンボ」の中で黒いカラスが「黒人を揶揄する表現」として登場したからJay-Zがディスってるんですね。

では、なぜタイトルが「The Story of O.J.(O.J.のストーリー)」なのでしょうか?

少し僕なりに出した答えをここに書かせてもらいます。

O・J・シンプソン:The Story Of O.J.

「O・J・シンプソン」はアメリカンフットボールの元トッププレーヤーです。引退後も俳優、コメンテーター、フットボール業界で殿堂入りするなど華やかな生活を送りますが、1994年に元妻を殺害した容疑で逮捕されます。一連の騒動は多くの注目を集め、最終的に刑事裁判では無罪、民事裁判では有罪判決を受けます。さらに裁判による費用など借金がかさみ、自身の資産や受賞したトロフィーなどを売却します。そして、2007年ラスベガスのホテルに押し入り、スポーツ記念品を盗んだ容疑で33年の懲役刑が言いわたされました。

頂点まで上り詰めた男が凋落する様子は多くの人に衝撃を与えたと思います。ただ一流のスポーツ選手、歌手、俳優、アーティストが落ちぶれて行く様子は何も「O.J.シンプソン」だけの話ではありません。Jay-Zはきっと「俺たち黒人は確かに過去に酷い仕打ちをされた。だけど黒人は黒人であり、O.J.が「俺は黒人じゃなくて、O.J.だ」と否定するようなことはしないでほしい。そして、そんな歴史があっても俺のように成功できるし、他にも多くの奴等が成功してきた。成功して湯水のように金を使って落ちぶれて行く姿は嫌という程見て来た。だから、金の使い方を考えるんだ。」というメッセージが入ってるんだと思います。

意味が分かると結構内容が濃く、いろいろなものが組み込まれていますよ。さて、今回は以上になります。
長文になり、読んで頂いた方本当にありがとうございます。
それでは、良い一日を!

※何か間違っている箇所、不明な点があればコメント、またはお問い合わせください。
出来るだけ、正確に翻訳をしたいと思っております。

この記事を書いた人
ヨロイ

オンガクガトマラナイを運営しているヨロイです。普段はウェブディレクターをしています。洋楽をきちんと翻訳したくてこのサイトを始めました。洋楽って本当に良いですよね!

関連記事

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください